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コラム

知っておけば役に立つ、ちょっとした豆知識などをご紹介しております。
わんちゃんとの生活の参考になれば幸いです。




犬のお手入れの中では、飼い主さんによって一番認識にばらつきがあるような印象を受けるのは、シャンプーです。
人間と同じように毎日洗っているという方から、洗った事なんて一度もない、という方まで様々です。
専門家の中にも、「犬はそもそも洗うものじゃない、野生動物が身体を洗うか?」「洗うと余計にニオイがきつくなるものだ」という風に仰る方も。

一体どれくらいの頻度で洗ってあげるのが理想なんでしょうか?

そもそも、洗うべきなんでしょうか、洗わない方がいいんでしょうか?
私の場合は、洗うなら

月に一回がベスト

とお答えしています。
「えー、そんなに長く洗わないの!?臭くなっちゃう!!」と思われる方、いらっしゃるのではないでしょうか。
まず、そもそも、ご認識ください。
犬は臭くて当たり前です、だって獣ですから。
むしろ「一ヶ月洗わなかった犬」と「一ヶ月お風呂入ってない人間」だったら圧倒的に人間の方が臭いです。犬と暮らすのに、臭いのが嫌だの抜け毛が嫌だのとは言わないでください。
それもひっくるめての犬です。全てを受け止め、人間側も歩み寄る覚悟を持ってこそ、犬と暮らして頂きたいと思います。

さて、何故シャンプーは月に一回がベストなのか、お話しましょう。

基本的に、犬の皮膚は人間より薄く、デリケートです。
確かに、そもそも動物は、洗剤をつけて身体を洗うという想定で生まれてきてはいません。
シャンプーをつけて皮膚を洗う、という行為は、そもそも犬の皮膚にとって非常に刺激的な出来事です。
洗いすぎると、皮膚に本来必要な脂まで洗い流してしまう事になります。
スキンケアに一生懸命な女性の皆様、それが何を意味するか、よくおわかりなのではないでしょうか?
本来供えた天然のバリアを失う事になりますから、外界からのホコリや雑菌に弱くなり、乾燥してボロボロのお肌に…という事があり得ます。かつ、必要な水分・脂分が欠如すると、肌というのは『もっと潤さなければ』と、余計に皮脂を分泌するように出来ております。
「洗うと尚更臭くなる」というのは、このことを指していると思われます。
加えて、大抵の場合、シャンプーは

犬に多大なストレスをもたらします。

いくら水遊びが好きな犬でも、シャンプーは別物です。
だって、好きに動き回れるわけではなく、じっとしている事を強要され、顔にザブザブと水をかけられたり、敏感な足先やしっぽまでわしゃわしゃと触れられたりするわけですから。
特に、柴犬に多いですが、水が大嫌いな犬ほど当然ストレスは倍増です。
洗ったからにはドライヤーで乾かす事も多いわけですが、それも長い間押さえ付けられたり、うるさい音や強い風に晒されたりするわけなので、きちんと慣らしてあげなかったら大変なストレスです。
それから、シャンプーは、人間が思う以上に犬の体力を奪います。
幼い子犬や老犬は特に要注意です。
大人しくシャンプーをさせてくれる犬でも、濡らされる事によって体温を奪われたりしますから、身体に負担がかかる事なんです。

私がトリミングの勉強をした時は、

基本的に若い犬なら『シャンプー2回+リンス1回』
6、7歳以上の老犬なら『シャンプー1回+リンス1回』


で身体を洗う事になっていました。所要時間は、小型犬で10分以内。レトリバーなどの大型犬で20分以内で、全てを終えなければなりませんでした。
勿論老犬がシャンプーの回数が減った分ゆっくり作業していいという事ではありません。
若い犬に比べて体力が落ちている分、より早くシャンプーを終わらせてあげる事が目的です。

洗ってあげるという事は、それだけ、犬の皮膚に刺激を与え、体力を消耗させ、精神的にも多大なストレスを与える事なのです。

大人しく洗わせてくれる犬でも、実は「やだな〜…早く終わんないかな……。」と思っている場合がほとんどですから、『シャンプー=犬に負担』と認識して頂いて間違いはないでしょう。

頻繁に洗いすぎると、当然、その負担が倍増します。

特に、先にも述べた通り、本来皮膚に必要な脂まで洗い流してしまう事になりますから、洗いすぎには注意したいものです。コッカーやシーズーのように、脂漏体質(しろうたいしつ:脂っぽい体質のこと)の犬種や、若くて分泌が盛んな犬は、月に一回以上のペースで洗っても問題ない事が多い(むしろ洗ってあげた方がいい場合も…)ですが、私感では4、5歳くらいにもなってくると、大体が、抜け毛や涙なども含めた代謝、分泌の全てが落ち着くように感じています。
皮膚病などを患い、獣医さんから特別なシャンプーを処方され、頻繁に洗うことを指示されるようなケースを除いて、頻繁に洗っても大丈夫なのは3歳くらいまでがいいところだと考えます。
むしろ私も、柴やラブラドールのように、毛足が短くゴミなども絡み付きにくい毛質の犬種は、シャンプーなんてしなくても

ホットタオルとブラッシング

で充分だったりすると感じます。
ホットタオル(蒸しタオル)で身体を拭いてあげると、意外とニオイも汚れも落ちます。
散歩友達やお客さんの愛犬の中にも、「洗ったことないんですよ〜」というコ達が結構いますが、その代わりタオルやブラシでのお手入れが行き届いており、みんな毛艶もよく臭くもありません。
中には10歳を越えるコもいますが、お父さんは毎日身体を拭いてあげているという事で、抱きついてもニオイなんてわからないくらいです。
長毛種やカットが必要な犬は、さすがに一生洗わないというわけにはいかないかも知れませんが、日常のお手入れをよくする事によってシャンプーの頻度は減らせます。
シャンプーしてキレイになったと喜んでいるのは、大抵人間だけ。犬の方は「あ〜もうマジで疲れた…」としか思っていません。

日々の手入れを怠り、たまにトリミングに出して、毛玉が沢山ついていたり爪が伸びすぎていたり耳が汚れすぎていたりという状態で誰より大変な思いをするのは、犬自身です。

汚れていればいるほど、当然作業は長引き、手間が増え、犬が押さえ付けられたり嫌なことをされたりする時間が増えます。普段放っておいて、その分の負担を犬に課し、キレイになったねぇ〜と喜ぶのは人間のエゴです。
ホットタオルやブラッシングを普段のお手入れに取り入れて、もっともっと犬達の負担を軽減してあげてはいかがでしょうか?

勿論、普段のお手入れもたまのトリミングすらもなく、どんなに犬が汚い状態になっても放っておくのは、放置という名の虐待です。

最低限の手入れを受けさせてあげる、これは飼い主さんの義務。

ご家庭でのお手入れをよくしてあげるか、それが出来ないならば、頻繁にショップなどで手入れを頼みましょう。
シャンプー・カットまでしてもらわなくても、爪切りのみ、毛玉取りのみなど、部分メニューも大半の店で取り扱っていると思います。

さて、自宅でシャンプーをしてあげる場合。

人間用のシャンプーやボディソープで犬を洗っている方、いらっしゃいませんか?
犬にはちゃんと

犬用の製品を使ってください ね。何故なら、

人間と犬では、肌のpHが違うからです。
人間の肌は弱酸性、犬の肌は中性。人間の製品は、大抵のものが弱酸性に合わせて作られていますから、犬の皮膚には刺激が強すぎるんです。シャンプーだけでなく、耳掃除用のローション、パウダーなどもそうです。
せっかくお手入れしてあげるんですから、犬に優しく安全なものを使いましょ。
シャンプーが苦手なコの場合は、いきなり全部終わらせてしまおうと思わず、徐々にシャンプーに慣らしてあげたいものです。
まずは水をかける事が平気になるよう、足一本だけ、そっと濡らしてみる。
それが平気なら、足一本だけシャンプーをつけて洗ってみる。
足一本が平気なら、二本洗ってみる。
顔にシャワーを当てるのが苦手なら、首や胸まで濡らす事から。
詳しくは、ブラッシングの練習をご覧ください。

そして、シャンプーのすすぎ残しには絶対にお気をつけて!

いろいろ書いてますが、それが一番皮膚に悪いですから。
シャンプーしてあげた後は、基本的には、ドライヤーなどでしっかり乾かしてあげるようにしてください。
表面の毛だけでなく、皮膚がしっかり乾くようにする事がポイントです。
皮膚が湿ってムレムレの状態で長く放置する事は、皮膚にとって非常に悪く、デリケートなコだと皮膚病になったり状態が悪化したりする事もあり得ます。
意外とブローが大変なのが、柴やコーギーなどのように、毛が短くても密集して生えている犬種。
乾いたように見えて、毛を掻き分けてよ〜く触れてみると、まだ根本の根本が湿っていたりするんです。
ブローの負担を軽減するコツは、ブロー前のタオル。
これでもか!というくらい、毛を逆なでするようにして、水分を拭き取ります。
もうどんなに拭いてもタオルが湿らない、というくらいまでしっかり拭いてあげると、大分ブローが楽になりますよ。
ドライヤーは、犬の皮膚に近付けすぎないように注意してください。
先述の通り、犬の皮膚は人間より薄く、デリケート。
近い位置から一ヶ所に熱風を当てすぎると、犬が熱くて辛い思いをしますし、火傷をする場合も。
30cmくらい皮膚から離すようにしましょう。
以上のように、シャンプーとそれに付随する作業は、実は犬に大変な負担を課すものでありますし、飼い主さんがなかなか知る機会のない重要なポイントも沢山あります。
洗わなさすぎるのも皮膚にとって良くない場合がありますが、洗いすぎる事が、皮膚にも犬の身体全体にも、メンタル的にも負担が大きい事だと、おわかり頂けたでしょうか。
また、既にシャンプー時暴れたりするようになってしまっているコを慣らすというのも、容易なことではありません。

やはり、
ホットタオルやブラッシングで日頃の手入れを良くしておき、それだけで足りない場合は、定期的にショップなどで本格的なお手入れを頼む。 それが、飼い主さんにとっても犬達にとっても、一番負担の少ない、良い方法ではないかと思います。

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事業所の名称
Wan only SMILE
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動物取扱業の種別
訓練・保管
登録番号
新潟県三保第1704009号
新潟県三保第1702054号
登録年月日
平成29年8月1日
登録有効期限
令和9年7月31日
動物取扱責任者
土田 彩子